沖縄 長期滞在 一人旅をスタート
当時私はバイトをしていましたが、店長に沖縄で就職したいので職探しもかねてバイト休ませてください!と頼み込み、大学の2か月間の夏休みを使って沖縄で長期滞在することを本格的に決意しました。
それまではいっぱいシフトを入れてもらって、沖縄での滞在資金を稼ぎました。
航空券を手配して、以前泊まったゲストハウスを再び予約して、出発日には両親も快く送り出してくれ…るわけもなく、「女の子が1人で沖縄に2か月も住むとか何考えてんの!」と猛反対。
私は「職探しに加えて、自分探しもしたいの!!」と今となってはものすごく恥ずかしいセリフを吐き捨て、沖縄での滞在資金計7万を握りしめて、沖縄へと発ちました。
ゲストハウスでの新たな出会いと楽しみ方
夏だったせいかゲストハウスは全部屋ほぼ満員。それもそのはず。1ヶ月ロングステイしても素泊まり(リビングでお布団敷いて寝るタイプでした)なら1万5,000円とかなので、激安ですよね。
私はさすがにベッドで寝たかったので、二段ベッドの部屋は1ヶ月30,000円。それでも十分安いですね。
宿泊者は私の様に一人で沖縄へ長期滞在に来たという方ばかりでした。20代の同い年くらいのフリーターや、30代のお水の女性、路上で不思議な楽器を叩いて生計を立てている50歳くらいのおじさん、外国人の日本語講師など、本当に多種多様。
出身地も職種も事情もみんな違い、ここに来なければ交わることもなかったんだと思います。
なかでも20~30代同士だと自然に話も合って、男女問わずすぐ仲良くなりました。
夜になれば自然と皆がリビングに集まってそれぞれ買ってきたごはんを食べたり、自炊したものを分け合ったり、そして皆でワイワイとお酒を飲む。
都合が合えば皆でレンタカーを借りて海へ行ったりもして、これが最高に楽しい時間でした。
まったく英語を話せなくても、たまたま相部屋になった外人女性に「GO TO BAR!」と誘われ一緒にバーに行ってハブ酒を飲んだりもしました。
もし愛知県で「GO TO BAR!」と言われたなら、怪しすぎて行きません。なぜか沖縄だとそれができてしまう…それが沖縄の不思議。
沖縄を離れて15年ほど経った今でも連絡を取りあうほど、かけがえのない友人ができました。いろんな出会いがあるのがゲストハウスの最大の魅力だと思います。
沖縄 長期滞在 一人旅で訪れた際の過ごし方 ~軍資金は7万円~
その1.レンタカーで自由自在に好きな場所へ
長期滞在している間の交通手段は徒歩、ゆいレール、そして遠出をする時は主にレンタカーでした。
私は海が好きなのでレンタカーを借りて、当時は今ほど知られていなかった古宇利島や伊計島の隠れた名所・大泊ビーチなど、きれいな海を見に行っていました。
また、コンビニなどで手に入る地元のフリーペーパーも好きで集めていて、それを参考にカフェ巡りなどもしました。
もう今はインスタやツイッターなどSNSで簡単に情報が集められますが、私が長期滞在していた頃はなんせ15年以上前なので情報収集もアナログでした(笑)。
通りすがりの地元の人にオススメはないか聞いたりもしました。こちらが1人だと話しかけやすいようで、逆に現地のおばあが話しかけてくれたりもして、そんなやりとりも一人旅ならではの楽しみでした。
その2. 職探し
大学卒業後は沖縄で就職したかったので(希望の就職先はまだ絞っていないけど)、まずは2か月間の間に短期バイトをしてみようと考えました。
バイトをすれば、沖縄のリアルな職事情が分かるかもしれないし、現地の友人ができたら色々な情報交換もできるかもしれないと思ったからです。
そこで、今まで飲食店ばかりでバイトしてきた経験を生かそうと、ゲストハウス近くのカフェの求人をしらみつぶしに探して歩き回りました。
求人募集していなさそうでも、ごはんを食べがてら、「募集していないですか?」と聞いたりもしました。すぐ見つかると思っていたのですが、なかなか見つからず時は過ぎるばかり。
そしてようやく見つけた求人募集。カフェに電話をして早速面接へ。
そこで用意されたのはなんと1枚の作文用紙。接客業は好きだったのでこの気持ちを思いっきりぶつけようと思い、たしか数文字はみ出すくらい思いを書いたと思います(笑)。
しかし結果は残念ながら不採用。カフェの店長さんにも「この作文用紙にこんなにぎっしり書いた人は初めてだよ(笑)」と言われたんですが、「2か月しか働けないって言うのがネックで…。ごめんね」と言われてしまいました。
今となって考えたら分かる事なんですが、そりゃせっかくお仕事を教えたのに2か月で辞めます~なんて、絶対採りませんよね。そこで、今回はもう働くのやめよ(笑)いさぎよく諦めました。
引き続き沖縄にどんな就職先があるのかは、求人誌などを読んで調査し続けました。
その3.夜のお店デビュー
バイトをしてお金を補填すればいいと思っていたので、ついに持ってきた7万円が底を尽きました。「2カ月の滞在ではリゾバくらいしか採ってくれない…事前に登録しておけばよかった…」気づいたのも時すでに遅し。
どうしようかな~と思っていたところ、同じゲストハウスの子が、松山でラウンジやってる人知り合いにいるけどやる?日払いらしいよ。と言われました。
松山は国際通りから歩いてすぐの場所にある、繁華街です。クラブやラウンジなど夜のお店で賑わっていて、愛知県で言う、錦三丁目。北海道で言うすすきの。東京で言う歌舞伎町。そんなところです。
愛知県ならクラブやラウンジで3時間位働けば6,000~7,000円以上は稼げるはずです。沖縄はやはり賃金が安く、3時間位で3,500円位でした。
めちゃめちゃ安いけど、やらないよりは大分ましなので、松山のラウンジで急きょ働かせてもらう事にしました。
でも夜のお店に着ていくような服が無い!そこでまずは衣装探しをしました。
国際通りの市場付近の商店街には夜のお店で使えそうなワンピースドレスが2,000~3,000円で売られていました。そこでワンピースドレスを買い、初のラウンジデビューをしました。
お客さんはやっぱり酒豪の人が多く、泡盛をたくさん飲んでいました。そこでひたすら泡盛の水割りを提供し続け、私も結構飲める方なのでとりあえず笑顔でお酒を飲み続けていたら、とりあえずお客さんにも喜んでもらえたようで一安心。
飢え死にはなんとか免れました。
聞くところによると、沖縄に長期滞在しに来た女子は、結構な確率でラウンジやクラブやキャバクラで食いつないでいる子が多いとのこと。
沖縄あるあるなんでしょうか。沖縄は賃金も安いし、手っ取りばやく稼げるのはやはり夜のお店になってしまいますね。
まわりの男性たちに聞いてみると、男性陣は日雇いバイトのテレアポで稼いでいましたよ。
その4.節約生活を始める&自炊デビュー
出費を最大限に押さえようと、普段のごはんもコンビニではなく、近くのマックスバリュやユニオンなどのスーパーで買って節約生活を始めました。
当時実家暮らしだったのでご飯を全く作ったことがなかったのですが、ついに自炊デビューをすることとなりました。
ゲストハウスは炊飯器やコンロなど台所が使い放題なので、それも有りがたかったです。調味料は皆それぞれ名前を書いて冷蔵庫に入れていましたが、皆で助け合ってそれぞれのものをお互い使ってました。
節約生活のなかでも一番お世話になったのが、ダイコクドラッグの安い乾麺のパスタ。そのパスタにバターを乗せれば超節約ごはんの完成。かなり食費が抑えられました。
沖縄 長期滞在 一人 ロングステイで見えたこと
現在でも沖縄の最低賃金は790円となんせ安い
まず、沖縄でロングステイしていて思ったこと。バイト探しをしていたので自給にどうしても目が行ってしまっていたのですが、賃金が本当に安い!
その分生活費がかなり安く済ませられるんじゃないの?と思うのですが、確かに沖縄の家賃は場所さえ選ばなければ安いところもあります(ゲストハウスは別として)。
光熱費込みで30,000円のお家の募集とか見かけたことあります。でもレオパレスとかまあまあ綺麗な場所を選ぶとそこそこ高いです。
じゃあ食材は極端に安いかといえばそうではないですし、居酒屋さんも飲みに行けば1人3,000円位はいきます。コンビニや化粧品などは全国統一の値段ですし、よくあるブランドの服屋さんの価格も他の県と変わらないです。
実際、沖縄では生活苦を理由に自殺する方も多い。明るく楽しい沖縄!の裏側にはお金の問題、自殺者も多いことなどかなりディープな闇を抱えていたのです。
私はその当時20代と若かったので、友達と可愛いカフェでランチもしたいし流行の服も着たい、美容が好きだから化粧品にはお金をかけたい。でも沖縄にいたらそれをするためのお金が稼げない。
そんな思いもあって、沖縄は旅行で来るから楽しいんだな、と考えるようになりました。
のんびりとした雰囲気に飲まれやすい人は要注意
沖縄はのんびりとゆったりとした時間が流れています。行ったことがある人は分かると思うんですが、なんか開放的で楽しくなる、そんな不思議なパワーがあります。
すごく癒されるし大好きなんですが、私は雰囲気に飲まれやすいタイプなので、沖縄にいると「まあいっか~」となってしまう自分が怖かったんです。
例えば、地元ではメイクをしないで外出することはありえなかったのですが、沖縄にいると日焼け止めだけ塗っておけばいっか★服もTシャツに短パンにビーサンでいいや。なんでもいいさ~となってしまっていたのです。
お仕事に関しても、適当にお金稼いでその日暮らしでもいいかな~なんて一瞬でもよぎっていました。
でも若いうちはバリバリ働いていろんな刺激を受けて生きてたい!という気持ちが目覚め、移住するのは老後でいいかな、そんなことを思い始めました。
また、沖縄ののんびりとした雰囲気からなのかなんなのか、大麻をやっている人も多くいました。
もちろん私はそういう類が大嫌いなので一切手をつけていませんが、運悪くゲストハウスのオーナーが大麻好きだとその宿泊者はもれなく勧められる。といった現状も耳にしました。
実際に私が泊まっていたゲストハウスのオーナーが別の人に代わってしまった後、そこで大麻が横行し、宿ごと摘発されたそうです。
残念なことに今はもう私の思い出のゲストハウスは無くなってしまいました。
ゲストハウスで知り合った友人のほぼ全員が沖縄を去っている
当時仲良くなったゲストハウスの友人たち。もう何年も住んでいる人が多かったんですが、今ではほぼ全員が沖縄から引き上げ、東京や京都、大阪、愛知に帰っています。
沖縄が今でもみんな大好きなのには変わりありません。私も実際に長期滞在の後も10何回も訪れているし、新婚旅行も沖縄で行くくらい好きです。
旅行で行ったり、長期滞在で行く分には本当に素敵な所です。
逆に沖縄生まれの人は、本土に来るとすぐ地元に帰ってしまうという現実もあります。実際に私が通っていた美容院の沖縄出身スタイリストさんも2年ほどで沖縄に帰ってしまいました。
私自身も20代前半で2か月もの長期滞在で訪れ、ゆくゆくは沖縄で就職をと思っていたのですが、徐々にその熱は冷めていき、結局移住をあきらめ愛知県で就職しました。
長期滞在の末、穏やかな気持ちにはなれるけどなんだか刺激が足りない、そんな印象を受けました。
こんなにきれいな海を見慣れたくない
沖縄の人に海がキレイですねというと決まって「私らはずっと住んでいてこれが普通だから何とも思わない」と言われます(笑)。
私には何か辛いことがあった時、癒しが欲しい時、そんな時に「沖縄に行ってリフレッシュ」という選択肢がある。でももし、このキレイな海を見慣れてしまったら、逃げ場がなくなるかもしれない。
それなら、やっぱり旅行でたまに訪れて感動していたいと思いました。
沖縄 長期滞在 一人旅体験ブログ 管理人が移住をやめた理由まとめ
管理人が沖縄移住をやめた理由をまとめると、①賃金が安い②のんびりとした雰囲気に飲みこまれて色々適当になりそう③刺激が足りなかった④沖縄の景色を当たり前にしたくなかった
以上が私が移住をやめた理由です。
一人での長期滞在や移住を考えている方に少しでも参考になれば幸いです。長文を最後まで読んでくださり有難うございました!
〜追伸〜沖縄移住をする前にしておきたい準備
管理人が沖縄移住をやめた理由のひとつである仕事についてですが、沖縄移住を検討されているなら事前に働き口を探したり、気軽に働きたいならリゾートバイトなどに登録しておくのもひとつの手です。
沖縄へ行ってからお仕事を探すのももちろん可能ですが、現地へ行ってからだと正直遅いです笑。
管理人のように焦って夜のお店で働く羽目になる可能性もあるので、前もって下調べをしたり、保険として派遣に登録しておくのが無難なので、ぜひ一度調べてみてくださいね。
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